おばあちゃん
私の祖母は、小さい頃、共働きだった両親の代わりに、私と姉を育ててくれました。優しいおばあちゃんなんですが気が強く、とても頑固!一度言ったら絶対に譲りません。怒ると、すごい怖かったんです。
小学校6年生の時に、母親に何度も偉そうな口をたたいていたら、小さなおばあちゃんが、私の首根っこを掴み玄関に放り投げたんです!!いまだに覚えています。
おばあちゃんの口癖は「人みりゃ泥棒、火みりゃ火事」幼き頃からこういう事を刷り込まれているので、私はとりあえず、疑いから入ってしまうんです
ほんとに強いおばあちゃんで、しんどくてもしんどいと言わなかった。小さい頃、おばあちゃんに連れられスーパーに買い物に行ったんです。足の速いおばあちゃんで、ついて行くのがやっとだったんですが、買い物の帰り道いつも通りスタスタ歩いているおばあちゃん、急に脇道にそれたんです。そして、そこにあった側溝に間髪入れず、
「ゲロゲロゲロ===!!」
そして、何事もなかったかのようにまた、スタスタと歩いていったんです。今思うと、あの時おばあちゃん熱があってしんどかったんやと思います。いや~~、かっこよかったですよ!私も、おばあちゃんみたいな強い男になりたいと思ったもんです。ちなみに当然ですが、おばあちゃんは女です。
先日、祖母のいる介護施設に会いに行ってきたんです。完全にボケてしまって、私の記憶は全くありません。もちろん、あの強いおばあちゃんの面影は全くない。私が「おばあちゃん元気?」と聞くと、「元気やでと!」弱々しい声で返してきた。弱ったおばあちゃんを見るのも悲しいんですが、記憶を無くされたのがとても悲しい。あんなにもの覚えが良かったのに。
おばあちゃんに、ご飯をあげていると、なんともいえない気持ちがこみ上げてきました。
小さい頃、頼りなかった私をいつも心配し、守ってくれたおばあちゃん・・・。
もう届かへんかな?
「ありがとう、おばあちゃん」
もっと早く言えばよかった・・・。
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