家庭用鍋の改造
うちの会社、鍋の修理で連絡を頂くことが結構あるんです。でもね、二重構造になっていたり、アルミ鍋であったりすると難しいので多分無理。しかも基本的に修理をするより新しい鍋を買った方が圧倒的に安いんですよね。なので、お問い合わせをいただいた時に「このぐらいかかりますよ!」ってお伝えするとほとんどの方が「新しいの買います」ってあきらめはるんですよね。

そんな先日、片手鍋の改造依頼が来ました。
そのメール↓
両手鍋ですが片方は片手鍋のように長く、それが歳をとり手指と手首を痛めてから安定して持ち上げるのが困難になりました。
取手以外は大変使いやすく主に茹でものに使うので水をたくさん入れます
長い方の取手のみを短く付け直しはできないでしょうか?
新たな物を探しましたが欲しい形状の物は見つからず、
付け直しができればずっと使えるのにと手放せずにいます。
ご検討をどうぞよろしくお願いいたします。
なんか、こんなの聞いたら何とかしてあげたい!って思ってしまう。でもね、コストがかかるからね・・・。そしていつも通り価格や失敗のリスクは負えない事をお伝えしたのですが
早々にお返事くださりありがとうございます。
提示くださったリスク、金額、全てを承知いたしました。
受けていただける事がわかって小躍りしております。
と言って鍋を送ってこられました。
これは、やるしかないやんね😁


この長い片手鍋取手部分を取り外し、もう一つの短い取手を取り付け両手鍋にしてほしい!という依頼。従業員のみんなは忙しそうにしているので「鍋の改造やって!」と言いだせず、自分でやることにしました😅

実物を見ると取っ手部分は微妙にちがうRが混ざっている形状で単調なRのものであれば既製品で安くあるかもしれないんですけど持ち手が違う感覚って気持ち悪いじゃないですか!
とりあえず、取手部分を丸棒で製作します。ロールで曲げよう!って思ったけど、うまい事いかんかったんで

ガスで炙って曲げました。このままやったら手触り悪いから

とりあえずこの状態で研磨します。

そこそこピカピカに磨きます。

そしてブレーキで現物と同じように曲げます。

こんなもんかな?

それからサンダーでカットします。
ぎゅい~~~ん!!

お次は取り付ける部分の長い取手を取り外します。

タガネで一発や!😁
バ~~~ン!!

あっ!
最悪や!
思いっきり穴空いたやん。ほんま鍋って弱いな~~~😅

N君!盛って~~😁
N君に穴を埋めてもらい、サンダーでフラットに仕上げます。

こんな感じかな。
これ以上、擦って板厚が薄くなるといけないのでこの程度でいいやろ。そしてここに、さっき作った取手を溶接し、焼け取りして完成です!

おお~こう見るとほぼ一緒やね、いい感じやん!!😁

元から付いている取手はスポット溶接してあったんやけど、うちにはこれを止めるスポット溶接機無いから、こんな感じでTig溶接で接合しました。
思ったより手間かかったな~、まあしゃーない。
というか、喜んでくれるかな~😁
鍋の修理や改造は専門ではないけど、長年工場向けのタンクやホッパーを製作修理しているので物によっては出来ないわけではないです。
まあね、進んではしたくないけど愛着ある鍋ってありますやん!私も料理やるから分かるんですよね。出来る範囲でお手伝いは出来ますよ😁
注意!
・買った方が圧倒的に安いです
・鍋によっては加工してみると全く溶接を受け付けないなど、素材が分かりにくいのは難しいんです。そうなっても保証できません。
それでも!とおっしゃる方は善処します😁
↓↓↓ホームページも是非ご覧ください!
鍋修理、出来たらいいね!😁
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