パティシエ エス コヤマに見る外国人技能実習制度
外国人技能実習生制度、本来の目的は技術の習得を目的とする実習生としての受け入れのはずが、実際は労働力の確保になってしまっている制度。私の周りでも沢山の会社さんがこの制度を使って人員不足問題を解消しているんです。うちの会社にもその支援機関から電話はかかってきます。そして決まってこう言います。
「安く外国人を雇いませんか?」
これを聞くだけで何か間違っていると思いますよね。そしてこれが不正の温床になっり人道的問題に繋がっている場合があるんですよ。
そんな時ニュースで見たんです、パティシエ エス コヤマの労基法違反の問題、これってあの制度にも通ずる事やなって思いましたね。社員11人に月最長342時間に及ぶ違法な時間外労働をさせた問題、これを聞いて私がどう思ったか?
「うん、普通にあるよね!」
良いと思ったわけではないですよ。私は20年前レストランで働いていたんですが、そのずっと前からこの業界は違法な働き方をさせることが普通やったし、それが常識やったんで不思議には思わなかったんですよ。その頃お客さんにこう言われたのを覚えています。
「修行やからしょうがないね!」
世間もその本人も修行と言う言葉を建前に許容していたんです。なので経営者は違法だとは考えず当たり前の感覚で違法な労働時間と低賃金で従業員を雇い商品の価格を抑えて提供していたんです。
- 提供する側にメリットがある
- 大多数のお客側にメリットがある
- 建前がある
経営者とお客さんに大きなメリットがあり、建前により法律が守られず犠牲になるのは労働者という構図。
外国人技能実習生制度も同じなんですよ。
- 提供する側は労働力を安価に得られる
- お客さんは安価に品物を買える
- 外国人技能実習生制度やからいいよね
山奥すぎて労働者を雇えない、低価格すぎて雇えない所は死ねと言う事か!
って言う言葉が返ってきそうですが、そんな事は思ってない。でも、この制度でこれを補う事は本来の趣旨とは違い歪が出る事は火を見るより明らかで、その救済は違うもので置き換えるべき事。
今でこそ飲食業界の環境はかなり改善されたとはいえ令和の時代まで残ってしまうほど根深い問題になっているし、これによって体を壊し辞めた人も沢山知っています。私は外国人を日本に入れるなとは一切思いません、むしろもっと入れればいいのにと思っている。そして人を確保できない問題も今現在うちの会社が抱えている問題でもある。でも、この制度は欠陥が多く労働者に多大なる負担を強いる事に繋がっているのは事実。将来的にさらに大きな問題として降り掛かってくることは明らかやし、メリットがある側に建前と言う言い訳の余地を残し法律を犯しても「しょうがないよね」と思ってしまえる制度は早急に変えなくてはいけないと思う。
でもこれを「個々に事情も違うねんから正論を振りかざすな!」と言う人がいるんです。でもねそんな人って実際に法律が無視されるような環境で働いたことがないんやと思う。私はその環境である意味洗脳され働いてきました、体いわしましたよ。なのでこれは決して正論ではない、体験からくる叫びですよ。要するに私が言いたいのは建前を捨て違和感があるのなら言うべきなんです。その環境に愛する家族を送り出せますか?私は出来ない、そういう事なんです。
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まともな制度に変えた方がいいね!
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